琵琶湖周航の歌』誕生秘話!加藤登紀子も魅了された歌詞の真相を徹底解説

琵琶湖周航の歌』誕生秘話!加藤登紀子も魅了された歌詞の真相を徹底解説

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長きにわたり、『琵琶湖周航の歌』は「作詞・小口太郎、作曲・不詳」としてクレジットされていました。旋律の美しさからイギリス民謡やドイツ歌曲を原曲とする説など諸説が飛び交っていましたが、その真相が明らかになったのは1993年(平成5年)のことです。

熱心な音楽研究者や関係者の調査によって、大正4年(1915年)発行の雑誌『音楽界』8月号に掲載された唱歌「ひつじぐさ(未草)」が原曲であることが突き止められました。作曲者は、新潟県中蒲原郡小口川村(現・新潟市秋葉区)出身の吉田千秋です。

吉田千秋もまた、若くして結核を患い20代で生涯を閉じた薄命の才人でした。遠く離れた新潟の青年が雑誌に発表した一編のメロディが、京都の学生たちの耳に届き、琵琶湖の湖上で小口太郎の詩と奇跡の融合を果たした――この運命的な巡り合わせは、日本のポピュラー音楽史における最も美しいエピソードのひとつとして語り継がれています。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。