レオルの組織統率における最大の特徴は、情愛や理念ではなく「恩の貸し借り」という冷徹なギブ&テイクで部下を縛り付けていた点にあります。このドライな関係性は、彼の念能力の発動条件とも見事に合致していました。
トンボ型キメラアントのフラッタに対しては、偵察能力「衛星蜻蛉(サテライトトンボ)」に目をつけ、彼に恩を売ることで能力を自在に活用できるパイプを構築していました。しかし、タコ型キメラアントのイカルゴとの関係性においては、その功利主義が裏目に出ることになります。
自らのタコという外見に激しいコンプレックスを抱き、常に居場所と自己肯定感を求めていたイカルゴに対し、レオルは単なる駒としての扱いしか与えませんでした。結果として、キルア=ゾルディックという「命を懸けて友と呼んでくれた存在」に出会った瞬間、イカルゴの心は一瞬でレオル陣営から離反しました。
SNSやファンのコミュニティ議論でも、「モラウ戦でのレオルの敗北は、単なる戦闘のミスではなく、部下を損得だけで支配していた組織力の薄弱さが招いた必然」と高く評価されています。冨樫義博氏の描く人間心理の機微が、キメラアントの組織崩壊というドラマを通じて鮮烈に表現されています。