ネットの掲示板やSNS、知恵袋などで後を絶たないのが、「新品の外付けSSD(1TB)をWindowsパソコンに繋いだら、プロパティに『931GB』としか表示されない。容量詐欺に遭ったのではないか」という相談です。
この現象は、ハードウェアの欠陥でも粗悪品の詐欺でもありません。メーカー表記の十進法とWindowsの二進法計算のズレを計算式に当てはめると、次のように完全に説明がつきます。
メーカーが「1TB」として出荷する製品の総容量は、10進法で1,000,000,000,000バイト(1兆バイト)です。これをWindowsのOS基準である2進法(1024刻み)でギガバイト(正しくはGiB)へと変換してみます。
- 1,000,000,000,000バイト ÷ 1024 = 976,562,500 キロバイト(KiB)
- 976,562,500 KiB ÷ 1024 = 953,674.316... メガバイト(MiB)
- 953,674.316... MiB ÷ 1024 ≒ 931.32 ギガバイト(GiB)
Windowsは画面上に「931GB」と表示していますが、実態は「931GiB」を表示しているに過ぎず、ハードウェアの中に存在する「1兆個のバイト情報」自体は何ひとつ欠けていません。
さらに実際の利用環境では、NTFSやexFATといったファイルシステムがストレージを管理するための管理領域(マスターファイルテーブルやパーティション情報)として、数GB程度をあらかじめリザーブします。結果としてユーザーが自由に使える空き容量は920GB台後半になることが一般的です。このメカニズムを事前に理解しておけば、購入後に無用なショックや疑念を抱く心配はありません。