ネット上のQ&AサイトやSNS上では、「簡単コードで始めたはずなのに、サビ前で指が止まる」「原曲の軽快な雰囲気がどうしても出せない」という悩みが散見されます。読者が直面するこの「噂の難所」の正体は、楽曲中に一瞬だけ顔を出す経過コードの運指と、右手のリズムコントロールという2つの要因に分解できます。
第一の難所は、Bメロやサビの展開部に登場するセカンダリードミナント「B7」コードです。基本コードのGやEmからB7へ移行する際、指4本をすべて使って異なるフレットを押さえる必要があるため、コードチェンジの遅れが生じやすくなります。ここをスムーズに乗り切るギターコード 押さえ方 コツは、「人差し指をガイドにすること」です。3弦1フレット(実質4フレット)へ人差し指を滑り込ませる動きを起点にすると、中指・薬指・小指が連動してフォームを形成しやすくなります。どうしても指が届かない初期段階であれば、1弦の小指を省略した簡易フォームのB7(開放弦を生かした形)でも十分にコード感を担保できます。
そして第二の、かつ最大の難所こそがふたりの世界 ストロークパターンに潜む「16ビート・カントリー風シャッフル」のグルーヴです。『ふたりの世界』は単純な均等ストローク(イーブン)ではなく、跳ねるようなハネ感(タッカ、タッカというリズム)をベースに構築されています。原曲の持ち味である弾むような疾走感を再現できない最大の原因は、左手のミスではなく、右手が直線的に動いてしまっている点にあります。
コードを鳴らすダウンストロークの直後に、右手の手刀部分で弦を軽くミュートして「チャッ」というパーカッシブな音を混ぜるブラッシング奏法を取り入れるだけで、音の締まりが劇的に変化します。この「音を鳴らす瞬間」と「消音する瞬間」のコントラストを明確に作ることこそが、あいみょん特有の小気味よいアコースティックサウンドを鳴らす決定打となります。