壮行会(そうこうかい)の「壮」には「意気盛ん」「勇ましい」という意味があり、「壮途(勇ましい旅立ち、大いなる志を持った出発)に就く者を励まし、見送る」という語源を持っています。文化人類学や社会学における「通過儀礼(イニシエーション)」の一種であり、日常の業務空間から「新たな挑戦の場」へと移行する個人を、集団全体で公認し勇気づける機能を持っています。
日常会話では混同されがちな「送別会」や「激励会」ですが、参加者が共有すべき心理的契約(サイコロジカル・コントラクト)と目的には明確な境界線が存在します。
決定的な違いは、「所属組織との関係が断絶するか否か」にあります。送別会が「これまでの貢献に対する慰労と決別」を主軸とするのに対し、壮行会は「旅立ち先での奮闘を祈りつつ、母体との連帯を確認する場」です。そのため、退職者に対して「壮行会」と銘打つのは厳密には不自然であり、独立起業などで業務提携が続く例外を除き、通常の退社には「送別会」を用いるのがビジネスマナーの鉄則です。