道具選びにまつわるネット上の言説には、一部で誤解を招く情報も混在しています。代表的なものが「ローリングスのグローブは柔らかいから耐久性が低く、長持ちしない」という極論です。
この認識は半分正しく、半分は誤りです。ハイパーテックなどの即実戦モデルは、工場出荷時に独自の柔軟加工(イージーヒンジ等)が施されているため、開閉がスムーズなのは事実です。しかし、芯材にはしっかりとした硬質ポリエステルや化繊プレートが組み込まれており、適切な手入れを施していれば決して強度が劣るわけではありません。
寿命を縮めてしまうプレイヤーの多くは、初期の型付け方法に誤りがあります。もともと柔軟性があるグラブに対し、過度なスチーム加工や熱湯につける「湯もみ型付け」を施してしまうと、革内部の油分が抜け落ちてコシが完全に失われます。
ローリングスのソフトボール用グローブは、通常の保革オイルを薄く塗り込み、3号球を挟んでグラブベルトで固定しながらキャッチボールで徐々にポケットを作る「慣らし型付け」だけで十分仕上がります。必要以上の負荷をかけないことこそが、独自の衝撃吸収性を長く維持する秘訣です。