なぜ多くのドライバーが、これほどのリスクを知りながらエンジンをかけっぱなしにしてしまうのでしょうか。行動経済学や心理学の観点から見ると、そこには「正常性バイアス(自分だけはトラブルに遭わないという根拠のない過信)」と、車内という閉鎖空間を自宅の部屋の延長と捉えてしまう「パーソナルスペースの境界線の誤認」が作用しています。
「2分で戻るから大丈夫」「鍵穴でロックしたから盗まれない」「これまでトラブルになったことがない」という主観的な都合は、道路交通法や物理的なメカニズムの前では一切通用しません。ドライバーが取るべき明確な行動基準は以下の通りです。
【アイドリングストップを徹底すべき3大基準】
- 運転席を離れるときは「1分」であってもエンジン停止・完全施錠:コンビニや自動販売機、ATMの利用時であっても、例外なくエンジンを停止して電子キーで施錠する。
- 車中泊・仮眠時はエンジンを停止し、防寒・遮熱ギアを活用:夏場はポータブル電源と車載扇風機・網戸、冬場は高機能寝袋やポータブルヒーターを活用し、エンジン稼働に依存しない装備を整える。
- 公共・商業施設での長時間の待機停車は完全停止:送迎の待ち時間であっても、周囲への排気ガスや騒音被害を避けるため、1分以上の停車時は速やかにエンジンを切る。