かつての自動車保険をご存知のドライバーほど、「飛び石被害は不可抗力だから等級据え置きで直せるはず」という古い知識に囚われがちです。しかし、損害保険各社が改定を実施して以降、飛来中または落下中の他物との衝突による損害は例外なく車両保険の1等級ダウン事故として分類されています。
飛び石被害で保険を使うと損する最大の理由は、単に等級が1つ下がるだけにとどまりません。真のペナルティは事故有係数適用期間の保険料差額にあります。自動車保険では同じ等級であっても「無事故」と「事故有」で割引率に大きな格差が設けられており、保険を使用すると翌年の1年間は「事故有割引率」が強制適用されます。
例えば、現在15等級(無事故割引率51%)のドライバーが飛び石で保険を使用した場合、翌年は14等級にダウンするだけでなく、事故有係数が適用されて割引率は32%程度まで大幅に縮小します。さらに、保険を使わなければ翌年は16等級(52%割引)へ上がっていたはずの機会損失も重なります。年間のベース保険料が8万円のケースであれば、等級ダウンと事故有係数のダブルパンチによって、翌年1年間だけで約3万5,000円〜5万円以上の保険料負担増が発生する計算です。