逮捕=有罪ではない|推定無罪の原則と実名報道・ネット私刑の罠の最新情報をご紹介します。最新トレンドが満載です。
日本の刑事司法を語る際、必ず引き合いに出されるのが「起訴後有罪率99.9%」という驚異的な数値です。この数字だけを見ると、一般市民が「逮捕されればほぼ全員が有罪になる」と誤認するのも無理はありません。しかし、法務省の『犯罪白書』や最高裁判所の司法統計を精査すると、まったく異なる景色が浮かび上がってきます。
項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価検察の不起訴率約55%〜65%前後(全刑法犯処理人員ベース)諸外国では起訴後に法廷で争う比率がより高い逮捕された人の半数以上は裁判にすら進まず釈放されている現実を示す。起訴後の有罪率99.8%〜99.9%(起訴された事件)英米法諸国では有罪率は70%〜80%台程度検察が「100%勝ち切れる事件」しか起訴しない「精密司法」の産物。身柄拘束期間逮捕から勾留満期まで最長23日間起訴後は保釈が認められない限り数ヶ月〜数年代用監獄と「人質司法」が自白の強要を生む温床として国際的批判を浴びる。無罪判決の年間件数全国の地方裁判所で年間数十件程度起訴件数全体(約5万〜6万件)のわずか0.1%裁判官が検察の証拠に引きずられやすく、推定無罪が法廷で形骸化する懸念。刑事補償金(1日あたり)1,000円〜12,500円(裁判所の裁量で算定)身柄拘束日数に応じて支払われる法定補償失われた社会的信用やキャリアの崩壊を補填するにはあまりに過少。
このデータが証明している決定的な事実は、「逮捕された人の過半数は、そもそも起訴すらされていない」ということです。検察官は「疑わしい」という理由だけで起訴することはなく、公判を維持できる客観的証拠が揃わない事案や、被害弁済が成立した事案を「起訴猶予」「嫌疑不十分」として不起訴にします。
にもかかわらず、警察発表の段階でメディアが実名報道を行い、ネットが犯人扱いを確定させてしまえば、後に「不起訴」となって釈放された無実の人物が、すでに社会的死を迎えているという理不尽が常態化してしまうのです。