腰痛を感じた際、病院ではなく近所の接骨院や整体院に足を運ぶ人は後を絶ちません。しかし、この最初の選択が受診の遅れを引き起こすケースがあることも、現場の施術者自身から明かされています。
ある接骨院の院長が公開した症例記録によると、腰痛で通院していた60代女性に対し施術を数回行っても全く症状の緩和が見られず、通常の外傷や筋緊張とは異なると判断して即座に整形外科の受診を促したといいます。その結果、精密検査で癌の骨転移が発見されました。良心的な施術者であれば「施術で変化が起きない」「安静時痛がある」段階で医療機関への紹介を行いますが、すべての民間療法施設がその鑑別能力を持っているわけではありません。
SNSや知恵袋の投稿を検証すると、「マッサージで一時的に気が紛れたために半年間通い続けてしまい、その間に病状がステージ4まで進んでしまった」という悲痛な後悔の声が見受けられます。癌による痛みであっても、マッサージによる血流変化やゲートコントロール理論によって一時的に痛みがマスキングされることがあり、これが患者に「効いている」という錯覚を与え、真の病巣の発見を遅らせてしまうのです。