ワイングラスの持ち方決定版!ステム派は日本だけ?国際基準の真相

ワイングラスの持ち方決定版!ステム派は日本だけ?国際基準の真相

ワイングラスの持ち方決定版!ステム派は日本だけ?国際基準の真相について押さえておきたい 理由を分かりやすい構成で解説いたします。

ソムリエのテイスティング方法を観察すると、彼らは例外なくステムとボウルの境目、あるいは台座(ベース)に近い部分を持っています。これは単なるお行儀の良さをアピールしているのではなく、ワインの状態を五感で正確にジャッジするための極めて実用的な理由に基づいています。

ワインを評価するプロセスは「外観」「香り」「味わい」の3段階に分かれます。第1段階の外観チェックでは、グラスを白いナプキンの上で傾け、色合いの深さ、グラデーション、清澄度、粘性(アルコールや糖分の度合い)を確認します。このときボウルに指がかかっていると、指の影や指紋の曇りによって正確な色調観察が妨げられてしまいます。

第2段階の香り(アロマ)の確認では、グラスを回して空気と触れ合わせる「スワリング」を行います。ステムの根本や台座を支えて手首を回すことで、小さな力で効率的な遠心力が生まれ、ワインを美しく対流させることができます。ボウルを直接掴んでいると手首の可動域が制限され、液面を滑らかに回転させることができません。

さらに、プロの現場ではテイスティング審査用紙に評価を記入する作業が伴います。グラスのボウルを握って手のひらに湿気やワインのしずくがつくと、書類を汚す原因にもなります。プロがステムを持つのは、テイスティングという職務を最も効率的かつ清潔に遂行するための機能美そのものなのです。

吉田 誠
著者

吉田 誠

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