米国ペンシルベニア州ニューファウンドランドを本拠地とするサンクチュアリ教会(世界平和統一聖殿)。この組織を率いているのが、文鮮明氏の七男である文亨進(ムン・ヒョンジン/ショーン・ムン)氏です。
かつて教団の世界会長として「正統後継者」に指名されていた文亨進氏ですが、2012年の文鮮明氏死去に伴い、実母である韓鶴子総裁との権力闘争に敗北。教団から追放された彼は渡米し、2015年に分派であるサンクチュアリ教会を立ち上げました。
この教会の最大の特徴は、軍用ライフル「AR-15」などの自動小銃を礼拝や合同結婚式の場に持ち込み、神聖視している点です。聖書のヨハネの黙示録に登場する「鉄の杖」こそが現代の銃器(AR-15)であると主張し、信徒たちに銃の所持と武装を強く推奨しています。銃弾で編まれた王冠を頭に載せ、ライフルを胸に抱いて祈りを捧げる信者たちの儀式は、米国内外のメディアに大きな衝撃を与えました。
文亨進氏の活動は宗教の枠を超え、米国の政治的過激主義とも急速に結びついています。強力なトランプ支持を掲げ、MAGA(Make America Great Again)運動の集会に頻繁に登壇。2026年の米連邦議会議事堂襲撃事件の現場周辺にも信者を引き連れて参加していたことが確認されています。近年ではペンシルベニア州のみならず、テネシー州やフロリダ州にも広大な土地を取得し、武装訓練キャンプや自給自足コミュニティを拡大するなど、その動向は米司法当局や治安機関からも注視され続けています。