越谷北高校の卒業生は、その大半が4年制大学へ進学します。同級生が大学受験に向けて猛勉強に励むなか、なぜ佐藤健は大学進学しなかったのでしょうか。その理由には、当時の過密なスケジュールと俳優業に対する強い覚悟がありました。
高校3年生の時期は、ちょうど『仮面ライダー電王』の撮影が最も過酷を極めていたタイミングでした。特撮作品の現場は朝から晩まで拘束されることも多く、高校に通いながら主演を務めるだけでも限界に近い状態だったのです。平日は撮影と授業を両立させ、なんとか高校をストレートで卒業することに全力を注ぎました。
さらに大きかったのは、「中途半端な気持ちで大学に行っても意味がない。今は役者という道に全霊を捧げたい」というプロとしての決断です。進学校にいながら進学しない選択は、周囲から見れば異例の決断でしたが、逃げ道を断ち切って表現の世界で生きていくという強い覚悟の表れでもありました。この潔い選択が、その後の俳優・佐藤健の快進撃を支える原動力となったのは明白です。