日本経済を牽引してきた「ものづくり」の崩壊と、デジタルシフトへの致命的な立ち遅れも衰退を加速させました。
1980年代から90年代にかけて、世界の半導体市場の過半数を日本企業が席巻していました。しかし、ハードウェアの組み立てに過剰なこだわりを見せるあまり、ソフトウェアやプラットフォームが主導権を握る時代の転換に適応できませんでした。半導体、家電、携帯端末といった主要産業で次々と海外勢に敗北を喫し、世界的な時価総額ランキングの上位から日本企業の姿はほとんど消え去りました。
また、日本の労働生産性の低さは深刻な水準に達しています。公益財団法人日本生産性本部の調査では、日本の時間あたり労働生産性はOECD主要国の中で下位に低迷し続けています。年功序列や終身雇用を前提とした硬直的な雇用慣行、多重下請け構造、そして旧態依然とした紙やハンコ文化に象徴されるアナログな業務プロセスが、付加価値の創出を著しく阻害してきました。GAFAMをはじめとする米国の巨大テック企業が経済を牽引する中、日本は新たな基幹産業を自ら生み出せないまま今日に至っています。