なぜベンチは浮くのか?不自然さを消す描き方とパース黄金律

なぜベンチは浮くのか?不自然さを消す描き方とパース黄金律

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漫画やイラスト制作の現場において、「ベンチに座るポーズの難易度の高さ」は常に議論の的となっています。知恵袋などのQ&Aコミュニティでも、「ベンチに座っている人物を描きたいが、ベンチが先か人物が先かでパースが合わなくなる」「下描きでは合っていたのに着彩やトーン貼りで浮いてしまう」といった悩みが頻繁に投稿されています。

実際に漫画の背景制作現場で採用されている解決策の一つに、「骨格アタリとベンチの接触面(お尻・太もも裏・足裏)を同時進行で決める」という手法があります。ベンチの座面を1本の水平な面として先に引き、そこにお尻の肉の潰れ(接地による変形)をしっかり乗せることで、空間への「乗り感」が格段に増します。

また、藤森水彩画をはじめとする水彩スケッチの現場動画などでも実証されているように、ベンチと人物のリアルさを担保するのは「オクルージョンシャドウ(狭い隙間にできる最も濃い影)」です。太ももの裏とベンチの隙間、靴底と地面の接地面、座面の下側に暗い影をキュッと落とすだけで、別々に描かれた人物と背景が一瞬で同じ空間に馴染みます。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。