彼女の類まれな才能が日本中に知れ渡る大きなきっかけとなったのが、是枝裕和監督の映画『海街diary』だった。鎌倉の美しい風景の中で、4姉妹の末っ子・すず役を演じた彼女は、第39回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。スクリーンの中で海風に吹かれながら見せたみずみずしい佇まいは、観客の心に深い記憶を残した。
湘南の海辺で過ごす日常を描いた作中において、彼女が放っていた透明感はまさに圧倒的だった。水着姿で波打ち際を走るシーンや、姉妹たちと戯れる何気ない一瞬に、映画ファンは真の原石の誕生を確信した。演技という概念を超えた等身大の瑞々しさが、そこには確かに存在していたのだ。