街中で「16度」と聞いて最も多くの人が陥る罠が、最高気温と最低気温の混同です。気象データを分析すると、都市部における1日の気温差(日較差)は通常8度から12度前後生じます。この差が、選ぶべき衣類を根本から変えてしまう最大の要因です。
最高気温16度が記録される時期は、主に3月中旬〜4月上旬の早春、または11月中旬〜12月上旬の初冬です。日中の最も暖かい時間帯(14時前後)でさえ16度までしか上がらず、通勤・通学時間帯にあたる朝7〜8時や帰宅時の夜間は6度〜9度程度まで気温が低下します。つまり、1日の大半は「冬の寒さ」の中で過ごすことになります。そのため、インナーには保温性のあるニットやカットソーを合わせ、トレンチコートやライダース、マウンテンパーカーなどの防風性・裏地のあるしっかりしたアウターが欠かせません。
対照的に、最低気温16度が記録されるのは5月下旬〜6月上旬の初夏、あるいは9月下旬〜10月上旬の初秋です。一日で一番冷え込む夜明け前で16度であるため、太陽が昇る日中には22度〜25度近くまで気温が上昇します。この環境で厚手のアウターを着て外出してしまうと、日中は汗ばんでしまい大きなストレスになります。ベースは半袖や薄手の長袖トップスで構成し、朝晩の冷え込みに対応できる薄手のカーディガンやシャツワンピース、軽いジャケットなどの羽織ものを携行するスタイルが正解となります。