国民的俳優としてトップを走り続ける堺雅人。そのバックボーンを語る上で欠かせないのが、宮崎県で彼を育て上げた父親の存在だ。父はかつて通商産業省(現・経済産業省)を目指すほどの優秀な頭脳の持ち主だったが、サラリーマン生活に区切りをつけ、宮崎市内で自営業を営む道を選んだ。
非常に厳格な人物として知られ、家庭内でのしつけは極めて厳しかった。子供たちに対しては理路整然とした説明と責任感を求め、甘えを許さない空気感が漂っていたという。こうした環境下で、堺は文学や歴史に深く傾倒し、言葉の重みや表現に対する鋭い感覚を自然と磨いていった。