法的な側面からも、核保有への道は極めて険しい構造になっています。日本が独自に核兵器を保有するためには、現行の核不拡散条約(NPT)からの脱退が不可欠です。条約第10条には「至高の利益を危うくする異常な事態」における脱退条項が規定されているものの、国際社会からの強い非難と孤立を招くことは確実視されます。
憲法9条との関係については、従来の政府答弁において「自衛のための必要最小限度の実力であれば、核兵器の保有も法理上は禁じられていない」との解釈が一貫して示されてきました。ただし、これは理論上の憲法解釈にとどまり、政策的判断として原子力基本法や非核三原則によって核保有を厳しく禁じているのが実情です。