本作が他の作品と一線を画す最大の理由は、緻密に練り上げられた捕物帳としてのシナリオと、生々しい人間ドラマの融合にある。煌びやかなヒーロー像ではなく、汗と泥にまみれながら江戸の治安を守る男たちの葛藤が泥臭く描かれた。
悪党を単に懲らしめる勧善懲悪にとどまらない。事件の陰に潜む庶民の悲哀や理不尽な社会構造にスポットを当て、観る者の涙を誘う。一見すると飄々とした主人公が見せる眼光の鋭さ、土壇場での力強い啖呵。そのギャップがたまらない。時代劇というジャンルの枠を超えたドラマ性が、今なお新鮮な刺激を視聴者に与えている。