「日本は麻薬取締が厳しいから関係ない」という楽観論は、もはや通用しなくなっています。日本国内においても、厚生労働省の麻薬取締部(通称:マトリ)や財務省税関が、国際郵便や貨物に紛れたフェンタニル類の密輸阻止に向けて警戒レベルを最高度に引き上げています。
日本国内で最も懸念されているのが、ダークウェブや個人輸入代行サイトを悪用したネット経由の流入です。従来の覚醒剤のように暴力団などの既存組織を介さずとも、一般の若者がスマートフォン一つで海外から直接取り寄せてしまうリスクが存在します。
また、日本国内で市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)が若年層の間で問題視されている現状において、より安価で強烈な刺激を求める層が、海外製の偽造錠剤に手を出してしまう危険性も指摘されています。わずか耳かき一杯のミスが即座に心肺停止を招くフェンタニルが一度国内のストリートに浸透すれば、医療・救急体制が崩壊的な打撃を受けることは避けられません。