イラン攻撃の標的として特に注目されるのが、イスラム革命防衛隊(IRGC)の存在だ。革命防衛隊はイラン国軍とは別組織で、最高指導者に直属する精鋭部隊である。海外での軍事作戦を担う「ゴドス部隊」は、レバノンのヒズボラやイエメンのフーシ派、イラクの親イラン民兵などを支援し、中東全域にネットワークを構築してきた。
アメリカは革命防衛隊をテロ組織に指定しており、2026年には革命防衛隊のソレイマニ司令官を無人機で殺害している。イランはこれに対し、イラクの米軍基地へ弾道ミサイルを撃ち込む報復攻撃を行った。以来、両国は直接対決を避けつつも、代理勢力を通じた「影の戦争」を続けてきた。
しかし2026年後半以降、イランがホルムズ海峡近海でタンカーを拿捕し、米軍艦艇への威嚇射撃を繰り返すなど、海上での挑発行為がエスカレート。さらにイスラエルがイラン領内の核施設を空爆し、イランが極超音速ミサイルで反撃するという直接交戦が発生したことで、「影の戦争」は一気に表の軍事衝突へと転化した。アメリカはこれ以上のエスカレーションを防ぐため、イラン本土の軍事拠点を限定的に攻撃する「外科手術的攻撃」を選択したとみられる。