「造詣が深い」は目上にNg?失礼になる理由と正しい言い換えの真相

「造詣が深い」は目上にNg?失礼になる理由と正しい言い換えの真相

「造詣が深い」は目上にNg?失礼になる理由と正しい言い換えの真相に関する主要な事実を丁寧にまとめました。詳細な解説をご確認ください。

ビジネスの最前線やネットのコミュニティ(Yahoo!知恵袋、Xなど)では、この「造詣が深い」にまつわる恥ずかしい失敗談や疑問が絶え間なく投稿されています。

大手人材育成コンサルティング会社が実施した社内コミュニケーション調査の現場報告によると、20代〜30代の若手ビジネスパーソンのうち、実に約42%が「造詣が深いは、目上の人を立てるための最上級の褒め言葉だと思っていた」と回答しています。善意の敬意として使った結果、40代・50代の管理職側から「新人に上から目線で評価されて面食らった」「知ったかぶりをして背伸びしているように見えて痛々しい」と受け取られてしまうミスマッチが頻発しているのです。

さらにネット上で頻繁に指摘されるのが、「造詣」にまつわる奇妙な誤用・混用フレーズです。特に顕著なのが以下の2点です。

第一に、「造詣を通じる」という誤った日本語です。これは「精通する」と「造詣が深い」が頭の中で混ざり合って生まれた典型的な混淆(こんこう)表現です。造詣は「到達した境地」そのものを表す名詞であるため、組み合わせる述語は「深い」「浅い」「ある」に限られます。「〜に通じる」と繋げるのは文法的に明白な誤りです。

第二に、「造詣が浅い」という不自然な対比です。「造詣が深い」の対義語として、自虐的に「私はワインには造詣が浅いのですが」と言う人がいますが、これも日本語として違和感を持たれます。造詣という言葉自体が「達した境地」を指すため、最初から達していない状態を「浅い」と表現するのは自己矛盾を孕みます。この場合は「浅学にして」「不勉強でして」「知識が乏しく」と表現するのが正しい作法です。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。