過去の大規模火災時におけるSNSの投稿内容を精査すると、現場付近に居合わせた人々のリアルな行動と心理が浮かび上がってきます。
「最初は近所でゴミを燃やしているような臭いがして、ベランダに出たら隣の通りから真っ黒な煙が吹き出していた」「消防車のサイレンが5台以上連続して通過し、ヘリコプターの音が上空で旋回し始めたため異変に気付いた」など、五感を通じた一次情報は現場の緊迫度を雄弁に物語っています。
しかし、その一方でSNSには重大な落とし穴が存在します。その代表例が「過去の火災動画の再利用」や「AI生成による偽画像・センセーショナルなデマ」の拡散です。インプレッション(閲覧数)稼ぎを目的とした悪質なアカウントが、過去に発生した別の火災映像をあたかも「現在の松江の火事」として再投稿するケースが確認されています。暗がりの中で炎が激しく燃え盛るインパクトの強い映像ほど拡散されやすい傾向にありますが、背景の建物や看板、天候などを冷静に見極める批判的な視点が求められます。