手元にある保険証がピンク色である理由は、加入している保険制度と発行元の運用ルールにあります。日本には大きく分けて「職域保険(社会保険)」「地域保険(国民健康保険)」「後期高齢者医療制度」という3つの公的医療保険が存在しますが、それぞれカードや紙の券面色を決める権限は各保険者(自治体や健康保険組合など)に委ねられています。
ピンクの保険証の種類として代表的なパターンは以下の通りです。
第一に、国民健康保険におけるピンク色の理由です。市町村が運営する国民健康保険(国保)では、毎年のように国民健康保険の年次更新による色変更が行われます。医療機関の窓口で「有効期限切れの古い保険証」が誤って提示されるのを防ぐため、前年が緑色であれば今年はピンク色、翌年はオレンジ色といったように、年度ごとに券面カラーをガラリと変える自治体が数多く存在します。
第二に、組合健保の保険証の色分けによるものです。大手企業などが単独または共同で設立する健康保険組合(単一健保・総合健保)では、デザインやカラーを独自に決定できます。企業のコーポレートカラーや独自の識別記号としてピンク色を採用しているケースは珍しくありません。
第三に、自治体の保険証の色と意味に関わる自治体独自の受給者証です。乳幼児やひとり親家庭、重度心身障害者を対象とした「医療費受給者証にピンク」が割り当てられている自治体が多く、これを健康保険証とセットで提示することから「ピンクの保険証」と総称して記憶されているケースが多々あります。