トーマス・トゥヘル監督が採用する基本システムは、バランスを重視した「4-2-3-1」、あるいは相手のビルドアップを寸断するための「3-4-2-1(可変システム)」が有力視されています。サウスゲート体制で見られた慎重すぎるブロック守備から脱却し、高い位置での即時奪回(カウンタープレス)とポジショナルプレーを融合させた現代的フットボールへのシフトが明確になっています。
最前線には絶対的エースのハリー・ケインが君臨し、2列目には右にブカヨ・サカ、トップ下にジュード・ベリンガム、左にフィル・フォーデン(またはアンソニー・ゴードン)を配する布陣がファーストチョイスです。ダブルボランチにはデクラン・ライスと若き俊英コビー・メイヌーが組み、攻守のトランジションを素早く管理します。
注目すべきは、右サイドバックのトレント・アレクサンダー=アーノルドの起用法です。トゥヘルは彼を単なるサイドバックとしてではなく、攻撃時にインサイドへ絞らせる「偽サイドバック」として活用し、中盤の数的優位と長距離スルーパスによる局面打開を狙う緻密な設計を組み込んでいます。