全国に数ある栗菓子専門店の中で、恵那川上屋が抜きん出た支持を集めている最大の理由は、「徹底した農業連携(アグリビジネス)」と「和菓子にとどまらない商品開発力」の融合にあります。
恵那川上屋は、単なる和菓子製造メーカーではありません。かつて衰退の危機に瀕していた地元・岐阜県恵那市および東濃地方の栗栽培を復興させるため、地元農家と手を取り合って「超特選恵那栗」の栽培基準を策定しました。土壌改良から剪定技術、収穫後の徹底した温度管理による熟成糖度の向上まで、栗の品質管理を根本から構築し直した歴史を持っています。自社で栗の集荷・選別・加工プラントを保有し、鮮度を保ったままペースト化できる一次加工技術こそが、雑味のない濃厚な栗の風味を生み出す強固な基盤です。
さらに、伝統的な栗きんとんの製法を守りつつも、パティスリー部門を立ち上げてモンブランや焼き菓子、ショコラ、パイなどの洋菓子分野へ積極的に進出しました。「秋だけの和菓子屋」という地方の季節菓子屋が抱えがちだった宿命を打ち破り、年間を通じて栗の魅力を発信し続けるブランドへと進化を遂げた点に、選ばれ続ける理由があります。