では、iPhoneのバッテリー膨張を確認したその瞬間、どう動くべきか。24時間以内に取るべき安全確保と復旧のステップは次の通りです。
第一に、本体の電源を直ちに切ることです。通電を完全に遮断することで、内部の電気化学反応の進行を最小限に食い止めます。もし充電ケーブルが挿さっているなら、即座に抜いてください。
第二に、データの安全な退避です。すでに画面が浮いていてもタッチ操作が可能であり、かつ本体が極端に熱を持っていない場合に限り、残りのバッテリー残量だけで迅速にiCloudバックアップを手動実行します。しかし、本体が異常に熱い場合や異臭がする場合は操作を諦め、電源オフを優先してください。万が一バックアップが取れず、iPhoneバッテリー膨張によるデータ初期化をどうしても避けたい事情があるなら、公式ではなくデータを消さずに作業を行う登録修理業者へ相談するのが現実的なルートです。
第三に、保管と安全な輸送です。修理店へ持ち込むまでの間は、周囲に燃えやすい紙や布、木製品がない金属製の缶や陶器の器の中に端末を仮置きします。もちろん、真夏の車内や直射日光の当たる窓際に放置することは厳禁です。
修理ではなく買い替えを選択した場合、手元に残る膨張したリチウムイオン電池の処分方法には細心の注意を払わなければなりません。通常のリチウムイオン電池であれば家電量販店等の「JBRC回収ボックス」を利用できますが、パックが膨張・破損した電池は発火リスクからJBRC回収対象外となっているケースがほとんどです。各自治体の有害ごみ収集ルールを確認するか、最寄りのApple Store、あるいはキャリアショップの店頭窓口に「バッテリーが膨張している」旨を正直に伝えて引き取りを相談してください。