連載終了から年月が経過した現在でも、Yahoo!知恵袋や大手コミュニティサイトでは「黒子のバスケのキャラの結婚相手は誰ですか?」という質問が定期的に投稿されています。この現象の背景にある読者コミュニティの生の声を探ると、単なる事実確認にとどまらない複雑なファン心理が浮かび上がります。
当時の特番インタビューや自著・手記、ジャンプフェスタの壇上で原作者・藤巻忠俊氏が語った言葉の端々からは、「バスケットボールという競技と少年の成長ドラマに極限までフォーカスする」という強烈な作家性が一貫して感じられました。公式ファンブック『くろフェス!』に掲載された読者アンケートやQ&Aコーナーにおいても、恋愛関係の質問に対してはユーモアを交えつつ、決して本編の競技性を濁さない絶妙な距離感を保ち続けています。
ファンの声のログを検証すると、以下のような2極化されたリアクションが確認できます。
「ジャンプの王道スポーツ漫画として、安易に誰かと誰かをくっつけて終わらせなかったのは最高の英断だった。彼らの青春はずっとコートの上にあってほしい」(20代後半・連載当時からの読者)
「誠凛が日本一になったのだから、日向先輩とリコ監督の告白シーンだけは1コマでも良いからエピローグで見たかった。あそこまで伏線を張っておいて焦らされるのはもどかしい」(30代・アニメ全話視聴派)
安易な恋愛劇へ舵を切らなかったことは、作品の硬派なスポーツ性とキャラクターたちのカリスマ性を損なわないための、極めて計算された editorial decision(編集的判断)であったと言えます。