ネット上のQ&AサイトやSNSでは、毎週のように「昨日のドラマの弁護士役のメガネのおじさんは誰ですか?」「CMでコミカルに踊っているメガネの男性タレントの名前が知りたい」というスレッドが立ち上がります。なぜ視聴者はこれほどまでにメガネ芸能人の「名前」に引っかかるのでしょうか。
テレビウォッチャーや芸能担当デスクへの取材によると、これには「記号の強さとキャラクターの変幻自在性」というパラドックスが関係しています。メガネという強力な視覚的記号によって「あ、いつものあの人だ」と脳が即座に認知する一方で、彼らの本分は名脇役(バイプレイヤー)であり、作品ごとに職業・性格・声のトーンまで徹底的に変容させます。結果として、「顔と役柄の印象」は鮮明に記憶されるものの、個人の「本名」が背後に隠れる構造が生まれるのです。
実際、ある特番のインタビューにおいて、八嶋智人氏や宮川大輔氏は「プライベートでメガネを外してキャップをかぶると、街中を歩いていても共演者にすら全く気づかれない」というエピソードを披露してスタジオを沸かせました。視聴者コミュニティの検証ログを見ても、「メガネをかけていると圧倒的な安心感と安定感がある」「メガネがないと誰だか分からないほど自然体」といった声が多く寄せられており、アイウェアが彼らにとってのパブリックイメージを完成させる「最終パーツ」であることが分かります。