芳根京子さんが異変を感じたのは、都内の中学校に通っていた中学2年生(当時13〜14歳)の秋から冬にかけてのことでした。ある日突然、日常生活の些細な動作に違和感を覚えたのが始まりです。体育の授業や登下校の際、足元がおぼつかなくなり、走ろうとしても思うように力が入らない感覚に襲われました。
当時のインタビューや特番での告白によると、異変は急速に進行していきました。最初は「足がもつれる」「疲れやすい」程度だったものが、数日間のうちに自力で立ち上がることすら困難になり、階段の上り下りや歩行が完全に不可能となったのです。握力も著しく低下し、ペットボトルのキャップを開けることや箸を持つことすらままならない状態に陥りました。
病院での精密検査の結果、下された診断が国指定の難病である「ギラン・バレー症候群」でした。発症率は10万人に約1〜2人という極めて稀な疾患であり、昨日まで元気だった健康な少女が、突如として全身の筋力を奪われるという現実は、本人にとっても家族にとっても計り知れない衝撃でした。