ネット上のQ&AサイトやSNSでは、「日本の法律で死刑台の階段は13段と決まっている」「受刑者が1段登るごとに犯した罪を悔い改める儀礼がある」といった言説がまことしやかに語られることがあります。しかし、これらはすべて根拠のない創作・俗説です。
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(刑事収容施設法)や法務省令のどこを探しても、絞首台の階段数に関する規定は存在しません。前述の通り、物理的階段すら存在しない現代の執行室において、階段を使った儀礼を行う余地はないのが現実です。
もう一つの根強い誤解が、「13階段とは死刑確定から執行までに通る13の司法手続きのことである」という説です。裁判の起訴から判決確定、再審請求の棄却、法務大臣による死刑執行命令書の署名に至るまでのフローを無理やり13段階に当てはめる解説がネット上で散見されますが、これも法解釈上の正式な区分ではなく、数字の「13」にこじつけた後付けの解釈に過ぎません。