多くの来街者が無意識に信じ込んでいる「飲食選びの常識」には、新宿特有の構造的な落とし穴が潜んでいます。
第1の誤解は、「駅直結の商業施設を選べば間違いない」という思い込みです。確かに、新宿ルミネエストレストラン街をはじめとする駅直結スポットは、雨天時のアクセスや清潔感の面で優れています。しかし、ピーク時の入居フロアは平日12時〜13時、休日18時〜20時にかけてエレベーター前まで待機列が伸びることも珍しくありません。また、テナント料の高さゆえに料理の原価率が抑えられがちであり、実質的なコストパフォーマンスという観点では路面店に軍配が上がるケースが多々あります。
第2の盲点は、「東口=若者の街、西口=サラリーマンの街」という固定観念の形骸化です。西口エリアでは再開発に伴い旧来のビル街が姿を変えつつあり、新たなスタイルの多国籍バルや自家製麺の専門店が急増しています。逆に東口側にも、昔ながらの純喫茶や手打ちパスタの名店が点在しており、紋切り型のエリアイメージで行動範囲を限定してしまうのは選択肢を狭める結果につながります。
第3に、「深夜営業店は治安や品質に不安がある」という懸念です。繁華街特有の客引きや悪質な居酒屋は論外ですが、新宿歌舞伎町ご飯おすすめとして地元関係者が挙げる店の中には、昭和期から続く24時間営業の定食屋や、深夜帯に料理人たちが集う本格中華が存在します。正しい知識と目利きさえあれば、深夜2時以降であっても滋味深い食事にありつくことが可能です。