インターネット上の掲示板やSNSでは、時に「修猷館出身者はプライドが高すぎる」「地元での修猷館マウントが鼻につく」といった厳しい書き込みを目にすることがあります。福岡という土地柄において、同校のネームバリューがあまりに絶大であるため、一種のエリート意識やヒエラルキーに対するやっかみが生じやすいのは事実です。
ネット上の声と、実際の卒業生たちの素顔にはどのようなギャップがあるのでしょうか。同校出身の20代〜40代の卒業生複数名や、地元教育関係者へのヒアリング取材を通じて見えてきたのは、世間のイメージとは大きく異なる「泥臭いバンカラ気質」でした。
「高校生活のハイライトは、秋の大運動会です。ブロック長や幹部は夏休み返上で準備に没頭し、声が枯れるまで叫び、泥まみれになって競技に挑む。勉強ができることは校内では当たり前の前提に過ぎず、尊敬されるのは『人のために動ける熱い人間』や『リーダーシップを発揮できる人間』でした。外から見ると冷徹なエリートに見えるかもしれませんが、中身は驚くほど体育会系で泥臭いのが修猷生です」(同校OB・30代金融関係者)
公立校ゆえに生徒の家庭環境は極めて多様です。医師や弁護士の子女から一般家庭の子弟までがフラットに机を並べ、激論を交わし、部活動や行事に没頭する。ネット上で揶揄される「傲慢なプライド」ではなく、厳しい環境で仲間と本気で競い合い、助け合った経験に裏打ちされた「健全な自己肯定感」こそが、卒業生たちが身にまとっている自信の正体です。