スタジアム編の中でも、いまなおファンの記憶に最も深く刻まれているのが日産スタジアム公演と、ツアーファイナルとなった味の素スタジアム公演です。
8月4日・5日の日産スタジアム公演は、まさに試練と奇跡が交錯した夜でした。容赦なく降り注ぐ記録的な大雨の中、ボーカルの稲葉浩志に異変が生じます。連日の猛暑や疲労が重なり、喉の調子を崩して声がかすれる場面が見受けられました。しかし、そこでライブを止めることなく、松本孝弘の力強いギターリフとオーディエンスの大合唱に支えられながら、魂を削るような歌声をスタジアムの夜空に響かせました。「みっともない姿を見せても、最後までやりきります」という稲葉の鬼気迫る姿勢は、完全無欠のスーパーロックスターから一人の表現者としての真の凄みを感じさせ、ネット上でも感動の声が溢れかえりました。
一方、30周年のデビュー記念日当日である9月21日と、千秋楽の9月22日に開催された味の素スタジアム公演では、最高潮のフィナーレが待っていました。千秋楽の「ZERO」演奏中、ステージ上に突如として登場した警備員が、ブラックマヨネーズの小杉竜一と木村拓哉という超豪華なサプライズゲストであったことが判明。会場は割れんばかりの歓声に包まれました。過酷なツアーを戦い抜いた末の晴れやかな笑顔と圧巻の演奏は、30年の歴史を締めくくるにふさわしい伝説のステージとなったのです。