血管の内側を覆う「血管内皮細胞」は、しなやかさを保ち、一酸化窒素(NO)を放出して血管を広げる防波堤の役割を果たしている。しかし、高血糖はこの繊細な細胞組織を容赦なく攻撃する。糖化ストレス(AGEsの蓄積)によって内皮が炎症を起こすと、NOの分泌力は劇的に減退してしまう。
カチカチに硬化した血管へ、高血圧による過酷な圧力が絶え間なく叩きつけられる。劣化したゴムホースに高圧水流を流し続ける光景を思い浮かべてほしい。柔軟性を奪われた血管壁は微小な傷を重ね、動脈硬化のスピードを限界まで加速させるのだ。