近年、欧米を中心に急速な広がりを見せているのが、実在の未解決事件や凄惨な犯罪を題材にした「トゥルー・クライム」と呼ばれるジャンルだ。単なる不穏なサスペンスではなく、司法制度の不備や社会の歪みを浮き彫りにするジャーナリズム精神が詰まった作品群が、世界中のリスナーや視聴者を魅了している。
日本国内においても、単に事件をなぞるだけの実録犯罪ドラマから、徹底的なリサーチに基づいた本格的なノンフィクション・ドキュメンタリーへの需要が高まっている。加害者の生い立ちや犯罪心理を客観的かつ残酷なまでに提示する制作スタイルは、従来のコンプライアンスに縛られた日本のテレビドラマ制作のあり方に一石を投じるものだ。