ダンスのトレンドを追う上で、多くの人が陥りがちな誤解があります。それは「バズっているダンスは、公式の振付師が作ったものがそのまま流行っている」という思い込みです。
実態を精査すると、楽曲の公式ミュージックビデオ(MV)に登場する本家ダンスがそのまま流行するケースは全体の半分以下に過ぎません。残りの過半数は、一般のインフルエンサーや無名のダンサーが「原曲を倍速にした音源」にオリジナルの簡単な手振りをつけ、それが第三者へと二次創作的に伝播していったものです。
また、「ダンス動画は完璧に上手く踊らなければ評価されない」というのもネット上の大きな誤解です。SNS上のエンゲージメントデータを分析すると、プロ顔負けの完璧なダンス動画と同等、あるいはそれ以上に「一生懸命踊っているけれど少しぎこちない動画」や「NGカットを含んだ人間味のある動画」の方が、共感を生みやすくコメント欄が盛り上がる傾向が顕著に出ています。