肘部管症候群のセルフケアにおいて、ストレッチと同じくらい決定的な意味を持つのが「日常生活におけるNG動作の排除」です。良かれと思って行った自己流の対処が、かえって神経を傷つける事態が後を絶ちません。
臨床現場のデータや専門医への取材から明らかになった、絶対に避けるべき日常の悪習慣を整理します。
- 肘を深く曲げた状態での長時間の睡眠(手枕や横向き寝):就寝中に無意識のうちに肘を100度以上曲げ続けたり、自分の頭の下に腕を敷き込んだりすると、神経に数時間連続で強い牽引ストレスがかかります。
- 硬い机やアームレストに肘の内側を強く突く:肘部管の直下を走る尺骨神経は皮膚のすぐ浅い位置にあるため、直接的な圧迫によって神経組織に微小な炎症と浮腫が生じます。
- しびれる肘の内側を強く揉みほぐす・叩く:筋肉のコリとは異なり、神経そのものが圧迫されている患部をマッサージすると、神経周膜が傷つき、不可逆的な麻痺を招く恐れがあります。
- 重量物を持ち上げる高強度の筋トレ(アームカールやベンチプレス):肘の屈伸時に強い負荷をかけるウェイトトレーニングは、肘部管を構成する靭帯や筋肉の肥大を促し、神経の通り道をさらに狭める結果となります。