創業300年の真価!上野「伊豆榮本店」うな重の価格と個室予約の全貌

創業300年の真価!上野「伊豆榮本店」うな重の価格と個室予約の全貌

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公式の記録や社史によると、現在の本店が店を構える上野池之端で伊豆榮が産声を上げたのは、徳川八代将軍・吉宗公が治めていた享保年間のことでした。それから約300年という歳月にわたり、上野の変遷を見守りながら江戸の食文化を牽引し続けています。かつて森鴎外や谷崎潤一郎をはじめとする文豪たちの作品にも鰻や上野の風情が描かれてきましたが、伊豆榮はその情緒を五感で追体験できる稀有な名店です。

伊豆榮の代名詞とも言えるのが、一切の妥協を許さない伝統の江戸前蒲焼です。最大の特徴は、一般的な蒲焼のタレに多用される砂糖を一切使用せず、厳選された本醸造醤油と本味醂のみで仕込む秘伝のタレにあります。甘みを抑えたキレのある辛口のタレは、炭火で余分な脂を落とし、ふっくらと深蒸しされた肉厚な鰻本来の繊細な旨味を極限まで引き立てます。

現代の多くの専門店が甘辛く濃厚な味付けへと傾斜するなか、伊豆榮が頑なに守り続けるこの淡麗辛口の味わいは、まさに江戸っ子が愛した「粋(いき)」の美学そのものです。一口含めば、職人が紀州備長炭で焼き上げた香ばしさと、蒸しによって極限まで柔らかくなった身が口の中でほどけ、芳醇なコクが静かに広がります。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。