なぜ今、親への送金に対して強い拒否感や疑問を抱く人が増えているのか。最大の要因は、実質賃金の伸び悩みと社会保障費の上昇による、現役世代の家計余力の著しい低下にある。親世代が若かりし頃の「年金と退職金で逃げ切れる時代」の常識を、そのまま現代の30代・40代に当てはめること自体が構造的な無理を生んでいるのだ。
さらに親側のギャンブル依存や過度な浪費、あるいは無計画なリフォームローンといった「自己責任」に属する理由で援助を求められるケースも少なくない。自立すべき大人が子どもの経済力をあてにする構図に対して、強い不条理感を覚えるのはごく自然な感情だといえる。