高血圧症の処方薬として国内で最も広く普及しているのがカルシウム拮抗薬だ。血管の平滑筋細胞にあるカルシウムチャネルを遮断し、血管を拡張させることで血圧を下げる働きを持つ。しかし、まさにこの薬剤群がCYP3A4による代謝を強く受ける性質を持っている。
特に臨床で頻繁に処方されるアムロジピンやニフェジピンといった成分は、直撃を受ける。もしフラノクマリンによって代謝が妨げられれば、体内の薬剤濃度が異常に高まり、過度な降圧反応が起こる。急激な血圧低下に伴い、猛烈なめまい、激しい頭痛、顔面紅潮、さらには心拍数の急上昇といった過剰反応が全身を襲うのだ。
高齢者の場合、急激な血圧降下による転倒や脳血流低下のリスクが増大する。薬の血中濃度が高くなりすぎる状態は、過剰投与と同等の危険性を意味している。