杉山邦博氏といえば、1950年代からNHKのアナウンサーとして大相撲中継のマイクロホンを握り続けてきた名物アナだ。昭和の名横綱・栃錦や若乃花の時代から、柏戸・大鵬の「柏鵬時代」、北の湖・千代の富士、平成の若貴フィーバー、そして令和の群雄割拠に至るまで、70年以上にわたって土俵の興亡を語り継いできた。
NHK退職後もフリーのジャーナリストとして精力的に活動し、本場所が始まれば連日国技館へ足を運ぶ姿勢を崩さなかった。90歳を超えてなお、立ち姿もしゃんと整え、取材ノートを手にする姿は、若手記者や現役力士にとっても深い敬意の対象であった。