バッカルファット除去手術におけるダウンタイムの総期間はおよそ1週間から2週間とされています。皮膚の表面を切開せず、口の中(頬粘膜)を1〜2cmほど切開して脂肪塊を摘出するため、顔の表面に傷跡が残らない点が大きな特徴です。
臨床現場の記録や術後の経過写真を時系列で分析すると、症状の推移には明確なパターンが存在します。
まず、誰もが最も気にする腫れのピークは、手術当日よりもむしろ術後2日目から3日目にかけて現れます。麻酔液の影響や組織の炎症反応が極大に達するためで、見た目の変化としては「親知らずを両側同時に抜いた直後」のような丸みを帯びた下膨れ状態になります。その後、4〜5日目から急激に腫れが引き始め、1週間が経過する頃には全体の約70〜80%の腫れが落ち着きます。
術後の痛みはいつまで続くのかという点について、多くの執刀医は「強い自覚痛があるのは術後24〜48時間程度」と指摘します。処方されるロキソニンなどの消炎鎮痛剤で十分にコントロール可能な鈍痛であり、激痛に悩まされるケースは極めて稀です。食事の際に患部へ物が当たるとしみるような違和感は残りますが、3〜4日も経てば日常生活における会話や食事に大きな支障はなくなります。
口腔内の縫合に関しては、自然に溶けて吸収される吸収糸(溶ける糸)を用いるクリニックが大半を占めており、原則として抜糸の有無は「不要」となるケースが主流です。糸は1〜3週間ほどで自然に脱落しますが、結び目の感触が気になったり口内炎の原因になったりする場合は、術後1週間前後にクリニックで抜糸処置を受けることも可能です。