現代の視覚表現を語る上で、商業漫画やライトノベルの金字塔を打ち立てたクリエイターたちの影響を外すことはできない。特に『To LOVEる -とらぶる-』で魅惑的な作画技術を確立した矢吹健太朗の表現力は、後進のイラストレーターにとって不滅のバイブルとなっている。線の太さの変化で柔らかさを表現する「矢吹マジック」は、現在も進化を続けている。
一方で、圧倒的な透明感と繊細な色彩感覚で美少女イラストの新境地を開拓したのが深崎暮人だ。肌の赤みや服の透け感、布のドレープ(皺)のディテールに対する偏執的なまでのこだわりは、デジタル空間における質感表現の基準を大幅に引き上げた。彼らが提示した独自の美学は、今やグローバルなイラスト表現の基礎体力となっている。