頭に巻くバンダナのスタイルは、唐突に生まれたトレンドではない。その根底には濃密な歴史とサブカルチャーの精神が息づいている。とりわけ90年代のヒップホップ・カルチャーを象徴する伝説的ラッパー、トゥパック・シャクール (2Pac)のフロント結びスタイルは、世界中の若者に強烈なインパクトを与えた。おでこの中央で固く結ばれたクロスは、反逆精神と独自の美学そのものだった。
一方で、風を切って走るハーレー乗りたちのアメリカンバイカー・サブカルチャーにおいても、バンダナはヘルメット下の汗止めや埃除けとして欠かせない相棒だった。Levi Strauss & Co. (リーバイス)のデニムパンツに無骨なワークブーツ、そして頭に固く巻かれたスクエアクロス。実用性から生み出された無骨なギアは、時代を経て洗練され、メンズスタイルの普遍的な定番へと進化を遂げたのだ。