断食の生理学的な最大メリットとして挙げられるのが、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典博士の研究で一躍有名になった「オートファジー」の活性化だ。細胞が自らの古くなった悪玉タンパク質を分解し、新たなエネルギー源として再利用するこのメカニズムは、まさに生体内に備わったリサイクル工場といえる。
さらに、一定時間の飢餓状態は「サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)」のスイッチを入れることが確認されている。サーチュイン遺伝子が活性化すると、ミトコンドリアの発生が促され、活性酸素による酸化ストレスへの耐性が向上する。老化した細胞が自己修復をはじめ、ゲノムの安定性が保たれる過程こそが、ファンが熱狂する「若返り効果」の根拠となっている。