厚生労働省が公表した最新の試算データによれば、高齢者人口の増加に伴い、社会保障給付費は右肩上がりの曲線を描き続けている。国立社会保障・人口問題研究所が描いていた将来推計人口のグラフ通りに、75歳以上の人口割合が爆発的に高まったのが2025年から2026年にかけたこの局面だ。
75歳という年齢は、医療や介護の利用頻度が跳ね上がる分水嶺とされる。医療保険においては後期高齢者医療制度の対象となり、個人の自己負担や現役世代からの支援金、国や自治体の公費負担のバランスが劇的に変化する。単に歳をとったという話ではない。国家の財政構造と医療ニーズの質が根本から変容したことを意味しているのだ。