春先(3月〜5月頃)に出回る「新玉ねぎ(白玉ねぎや黄玉ねぎの早生種を乾燥させずに出荷したもの)」の扱いには、通年出回る茶色い皮の玉ねぎとは根本的に異なる配慮が必要です。
結論から言えば、新玉ねぎを水にさらす行為は完全な悪手と言わざるを得ません。新玉ねぎは通常の乾燥玉ねぎに比べて水分含有量が極めて高く、辛味成分である硫化アリルの生成量がもともと微量です。その代わりに糖度が高く、自然な甘みとみずみずしさが最大の魅力となっています。
この新玉ねぎを水にさらしてしまうと、持ち前の芳醇な甘みと水溶性エキスが瞬く間に水へと溶け出し、ただの水っぽい出し殻のような状態になってしまいます。新玉ねぎを生で楽しむ際は、スライスした後に「バットに広げて10分程度室温に置くだけ」で下処理を完結させるのが、旬の恵みを余すところなく味わうためのプロの共通認識です。