「魚を食べていれば無条件で健康的になれる」という認識は危険な誤解です。ペスカタリアンを実践するにあたっては、明確なメリットの裏にあるデメリットや栄養学的な盲点を把握しておかなければなりません。
第1の盲点は、大型魚に蓄積されるメチル水銀や有害物質のリスクです。マグロやメカジキ、キンメダイなどの食物連鎖の上位に位置する大型魚を毎日大量に摂取し続けると、水銀の体内蓄積リスクが高まります。特に妊娠中・授乳中の女性や成長期の子どもは注意が必要です。魚介類の賢い選び方としては、アジ、イワシ、サバ、サンマといった小型〜中型の青魚や、サケ、ホタテ、アサリなどを主軸にローテーションを組むのが鉄則です。
第2の盲点は、鉄分(特にヘム鉄)や亜鉛、ビタミンB12の潜在的な不足です。赤身肉を断つことで、貧血気味になる女性は少なくありません。対策として、アサリやシジミなどの貝類、カツオやマグロの赤身、煮干し、納豆やひじきを積極的にメニューへ組み込み、鉄の吸収を高めるビタミンC(柑橘類やブロッコリー)と一緒に摂取する工夫が求められます。